これから設備保全や設備メンテナンスの仕事をしようと考えている人は、仕事の上で有効な国家資格に「機械保全技能検定」っていうのがあることを、覚えておいて欲しい。
とは言え、いきなり言われても「何それ?」って人が大半だろう。そこでこのページでは、機械保全技能検定の資格に関する各種情報を紹介したいと思う。資格取得によって得られるメリットや、グレードごとの難易度、合格率などについて取りまとめて紹介しているので、ぜひ読んでみてくれ。
そもそも「機械保全技能検定」とは、国家検定制度である技能検定であり、実に130職種もの試験が設定されています。工場などの製造現場において、機械の修理やメンテナンスなどを担う職種を対象としており、機械が正常に稼働させるための技能や知識が問われる内容となっています。
この検定試験に合格すると「機械保全技能士」を名乗ることができるようになり、もちろん名刺や履歴書などに記載することも可能になります。機械保全に関する技能や知識を習得していることが公に証明されていることであり、勤め先の企業によっては資格手当の支給や昇給や昇進に役立つことも期待できるでしょう。また、機械保全技能士の有資格者は製造業でのニーズが高いので、転職の際にも大きなアドバンテージになるはずです。
機械保全技能士の資格は単一のものではなく、「特級」「1級」「2級」「3級」という等級区分が設けられています。当然ながら、上位の等級ほど難易度は高くなり、より高度な技能や知識が求められます。それぞれの等級の内容や違いについて見ていきましょう。
その名の通り機械保全技能士の資格の中でも最上位にあたり、受験資格も機械保全技能士「1級の資格保有者であり、なおかつ5年以上の実務経験者」という条件が課されています。
工程管理や作業管理、品質管理、安全衛生管理、作業指導、機械保全など、現場技術に関する幅広い知識や技術が求められるため、管理職やマネージャーなどの立場で活躍した方は取得を目指すメリットがあると言えるでしょう。
合格基準は、学科試験は加点法で100点満点中65点以上。実技試験は減点法で41点以上の減点がない場合とされています。合格率は2019年度の数字で、17.6%となっており、難易度の高さの面でも最上位となっています。
受験資格は「機械保全に関する実務経験が7年以上」または「2級取得後に2年以上の実務経験」となっています。ただし学歴によって条件が緩和される措置が用意されており、例えば大学または
大学院にて機械保全職種に関連する学科を卒業していれば、求められる実務経験が7年から4年に短縮されます。また高専や高校専攻科卒業などの場合も短縮される場合があるので、事前に確認しておくとよいでしょう。
1級の学科試験では機械一般や電気一般、機械保全法一般、材料一般、安全衛生などの幅広い知識が求められます。その上で実技試験では試験範囲を「機械系保全作業」「電気系保全作業」「設備診断作業」のなかから任意で選択することができます。
合格基準は――試験の難易度はもちろん異なりますが――上記の特級と同様。学科試験は加点法で100点満点中65点以上。実技試験は減点法で41点以上の減点がない場合とされています。合格率は2019年度の数字で、21.6%。合格者は製造部門や保全部門のリーダーとして活躍できる可能性が高くなるといった感じになります。
受験資格は機械保全に関する実務経験が2年以上、または3級合格者であることとなっています。なお、上記の1級の場合のような、学歴による条件期間短縮の措置も用意されていますので、事前に確認しておくとよいでしょう。
学科試験は機械一般や電気一般、機械保全法一般、材料一般、安全衛生などが全般的に出題。実技試験では上記の1級の場合と同様、試験範囲を「機械系保全作業」「電気系保全作業」「設備診断作業」のなかから選ぶことができます。
合格基準は――試験の難易度は1級よりも低くなりますが――1級と同じく学科試験は加点法で100点満点中65点以上。実技試験は減点法で41点以上の減点がない場合。合格率は2019年度の数字で、30.9%。2級合格者は一定レベルの修理や点検が自己完結で行える人材と見なされるため、中堅の保全エンジニアとしての活躍が期待できます。
機械保全技能士資格のエントリークラスであり、難易度は最も低めとなります。また3級は上位等級と異なり、実務経験不問で受験できるのが大きな特色。それゆえ、機械保全を手掛ける企業への就職を目指す方が、ご自身の意欲や実力をアピールするために取得するというケースも多く見られます。もちろん既に業界で働いている方が、キャリアアップのため取得を目指す場合も。
学科試験は機械一般や電気一般、機械保全法一般、材料一般、安全衛生などが全般的にカバーされる反面、実技試験は「機械系保全作業」または「電気系保全作業」から選ぶという方式。合格基準は難易度は低いものの、条件は上位と同様で、学科試験は加点法で100点満点中65点以上。実技試験は減点法で41点以上の減点がない場合。合格率は2019年度の数字で、71.0%となっています。
前述しました通り、機械保全技能士の資格には「特級」「1級」「2級」「3級」の区分がありますが、実は区分に関わらず、受験手数料は同額となっています。特急だと高額、3級は安価といったことはありません。
ただし以下の通り、「学科試験・実技試験両方の受検」、「学科試験のみ受検」、「実技試験のみ受検」それぞれで金額が異なりますので注意が必要です。
受検区分 | 受検手数料(非課税) |
---|---|
学科試験・実技試験両方の受検 | 20,000円 |
学科試験のみ受検 | 4,600円 |
実技試験のみ受検 | 15,400円 |
以上の通り、機械保全技能検定の設備保全や設備メンテナンスの仕事を行う上で、キャリアアップや昇給昇進、転職や就職などに大きなアドバンテージをもたらしてくれることが期待できます。加えて資格取得のための勉強を重ねることで、普段担っている実務に役立てることができたといった声や、逆に普段は携わっていない分野に関する知識を深めることができたといった声も多く見られました。
一方、合格の難易度は上級になるほど上がっていき、実務をこなしながら、日々の勉強を重ねなければ、よほどの天才でない限り不可能です。そうかと言って、テキストを丸暗記するのも現実的ではありません。筆記試験だけでなく、実技試験も課せられるからです。
そこで重要になってくるのが、働きながら資格の取得もできる環境を得られるかどうか。日々の仕事を通じて知識や経験を深めながら、資格取得のための支援にも力を要れている会社を選ぶというのが理想的と言えるでしょう。
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引用元:エス・イー・シーエレベーター採用サイト
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