派遣で設備メンテナンス

設備メンテナンスは派遣勤務も可能？

設備メンテナンスとして働くには正社員として企業に雇用される必要はなく、派遣会社に所属して派遣勤務で働くことも可能です。最初は派遣社員として設備メンテナンスに携わったとしても、派遣先から信頼されて適切なスキルや能力を示せれば、正社員登用や長期雇用につなげられます。

そのため正規雇用による転職が困難な場合、ひとまず派遣社員として設備メンテナンスに携わる方法も有効です。

派遣で設備メンテナンスを行うメリット

仕事量が極端に増えることはない

派遣社員として働く場合、配属先や勤務形態は派遣会社が派遣先の企業やその担当者と交渉して確認しています。そのため原則として派遣社員は、事前の契約を無視して派遣先から残業や追加業務を求められることはありません。仕事量を単純比較すれば派遣社員の方が負担は少なく、業務を調整しやすいです。

設備メンテナンスは突発的な不具合や問題に対応しなければならない場合もあり、派遣契約に基づいて業務内容をコントロールしやすいのは利点でしょう。

マイペースに働ける

派遣社員は派遣会社の担当者へ働き方や勤務体制に関するリクエストを伝えて、それを踏まえて担当者が派遣先企業と交渉してくれるところがポイントです。

派遣会社は希望をもとに、派遣先のクライアント企業の間で働き方や勤務スケジュールについての契約が交わします。そのため派遣先に対してあまり要望を伝えにくいような場合でも、派遣会社の担当者が交渉を代行してくれるため、正社員よりもマイペースな働き方を目指しやすくなります。

正社員登用も見込める

派遣会社に所属しながら派遣社員として働いていく中で、派遣先の企業から人材としての価値や魅力を認められれば、改めて派遣先企業において正規雇用をしてもらえる可能性もあります。

また派遣会社によっては将来的に正社員登用を前提とした人材派遣や人材紹介を行っており、努力次第で正社員として働くチャンスを広げられるかも知れません。

さまざまな場所で経験を積める

派遣社員として働く場合、勤務先は派遣先によって変わります。必然的に設備や環境も変わるので、同じ作業でも違った進め方を学べたり、その取組で派遣先の業務改善に関われる可能性もあります。

設備メンテナンスは色々な設備や装置、環境に対処する経験が武器となる職種であり、様々な経験を積めることはメリットの1つです。

派遣社員になるデメリット

同じ職場で3年以上働けない

同じ職場で同じ労働者を3年以上継続して働かせた場合、労働者が希望すれば企業はその労働者を正社員として雇用しなければなりません。そのため派遣会社を利用して人材マネジメントをアウトソーシングしている企業の多くは、同じ派遣社員を3年以内で交代させます。

正社員登用が叶わない場合、同じ職場で3年以上継続勤務できないことはデメリットでしょう。

正社員とは収入の差が大きい

正社員は勤務先企業に直接雇用されるのに対し、派遣社員は派遣会社に雇用されています。そのため、給与形態や雇用条件は勤務先企業と派遣会社で異なります。企業は派遣会社に報酬を支払い、派遣会社はその報酬から利益を差し引いて派遣社員に給与を支払う仕組みです。

このため、派遣社員と正社員の間には収入面で差が生じやすく、正社員に支払われるボーナスが派遣社員には支給されないケースもあります。

福利厚生なし、または一部しか受けられない

給与の条件と同様に、派遣社員に対する福利厚生も基本的には派遣会社が提供します。派遣先の企業が従業員のモチベーション向上を目的に、派遣社員にも福利厚生を提供する場合もありますが、すべての条件を正社員と同等にするのは一般的に困難です。

ただし派遣会社が相応の福利厚生を用意してくれる場合もあります。

雇用が安定していない

派遣会社に所属して派遣社員として働く場合、正規雇用の人材のように特定企業でずっと設備メンテナンス作業員として働き続けるのは困難です。人材ニーズが減少した場合、派遣契約が解消されて働き続けられない可能性があります。

不当な派遣切りは労働契約法の違反に該当しますが、やはり安定性は正社員の方が高いでしょう。

働きやすい勤務形態を選ぼう

派遣社員として設備メンテナンスの業務に従事する場合も、正社員として雇用される場合も、それぞれにメリットやデメリットが存在します。そのため設備メンテナンス人材を目指す場合、まず自分にとって働きやすい勤務形態や将来的なキャリアプランなどを多角的に考えなければなりません。

給料や勤務スタイル、自分の技術や経験、さらにスキルアップの可能性といった各種条件を総合的に考えながら、自分の今と未来のために有益な方針を見定めていきましょう。